6年勤めた大企業を辞めてフィリピンで働く理由

20-30代の方で、海外での生活や仕事に興味がある方、日本の企業で働いていて、物足りなさや閉塞感をもっている方は多いと思います。ぼくは28歳で6年働いた日本の大企業を退職し、フィリピンで働くことを選びました。

日本の会社を辞めるときには大きな勇気がいりました。しかし、現在はフィリピンで現地採用として働いて1年半が経ち、日本の会社を辞めたことへの後悔はありません。フィリピンで働くことは、日本で働くことよりずっと楽しいと感じます。この記事では、これから海外での仕事にチャレンジしてみたい、日本で働いていて物足りないと感じている方へ、私が感じるフィリピンで働く良さ、日本で働くことを辞めて感じることを説明していきます。

この記事を読んで分かること
・フィリピンで働くメリット
・フィリピンで働くデメリット、困難
・日本の大企業を辞めて感じること

日本企業を辞めてフィリピンで働くまで

フィリピンで働いて1年半が経ちます。フィリピンに来る前は、日本メーカーの営業、マーケティング部門で6年間働きました。日本の会社を辞める時点で、フィリピンで働くことを決めていたわけではありません。ぼくが海外、フィリピンで働くことになったきっかけがいくつかあります。時系列で紹介します。

インドで働く経験から得た自信とやりがい

日本企業で働いている6年のうち1年、インドで働くチャンスがありました。この経験が、それまでのぼくの仕事観を大きく変えることになりました。

日本での仕事に対する姿勢、考え方
・仕事とは辛いもの
・朝起きて会社に行きたくない気持ちと戦う
・やりたいことができるまでには長い下積み期間、我慢が必要

インドで感じた仕事のやりがい
・面倒な人間関係がなく、仕事そのものに集中できる
・決定と実行までの爽快なまでのスピード感
・組織が小さいことで裁量権も大きくなり、やりがいある
・会社と社会が成長していく感覚

日本で働いていたとき、ほぼ毎朝会社に行きたくないと思っていました。一方で、インドでは、仕事が楽しく、土日も早く月曜日になって仕事に行きたい、と思うほどでした。

日本に戻り、再び仕事が楽しくなくなる

インドから日本に戻り、約半年で日本の会社を辞めました。一度海外で働いたからこそ、日本の労働環境の非効率や閉塞感を強く感じることになりました。ぼくが日本の職場に戻って強く感じたことは以下のことです。

・満員電車や人間関係への配慮など、仕事以外にエネルギーが使われる。
・職務範囲が狭い上、裁量権が小さい。やっている仕事が面白くない。
・ミスや失敗に対する許容度が小さく、やってみないと分からないことも進まない。
・社員の年齢層が高く、昇進や裁量権を得るまでに長い時間がかかる。

こうしたネガティブな理由でほとんどへとへとになり、会社を辞めることになりました。

旅を始めるも、すぐに飽きる

会社を辞めた直後、世界一周旅行をしました。旅が好きで、旅をしながら生計をたてられたらどんなに良いことか、と以前から思っていました。しかし、思いがけないことに、旅を始めて1ヵ月もしないうちに飽きました。

旅を続けて感じたこと
・孤独とこの先に対する不安
・好きなこと、楽しいことだけをしていても飽きる
・絶景や壮大な建築物も見続けるとやがて飽きる
・リタイアライフは自分には合っていない

結局、チケットの都合で4ヶ月の旅をしました。旅の途中、なにか熱中できるものがほしいと感じました。日本の会社を辞めるときには、組織に属すること自体、自分には合っていないのでは?と思いました。しかし、旅の孤独からか、むしろチームや組織で新しいこと、困難なことにチャレンジしたいと思うようになりました。

その後2か月セブでフィリピン留学を経験し、フィリピンで働くことになります。

フィリピンで働くメリット

現在フィリピンで働いて1年半が経過します。

フィリピンで働いていて感じるメリット
・成長著しい市場で活気を感じる
・実戦で使いながら英語を磨くことができる
・違いを超えて信頼関係を築くことの喜び
・面倒な人付き合いが減り、仕事そのものに集中できる
・仕事の裁量権が増えることが多い
・決定、実行までのスピード感がある
・自由な時間が増える
・外国人との就業、マネジメント経験を積める
・物価が安く、豊かな暮らしをすることができる

これらのメリットのなかでも、特にフィリピンで働く良さと感じるものを説明していきます。

成長著しい市場の活気を感じる

フィリピンは、これから成長していく国です。

建設中の高層ビルや騒々しいクラクション、給料日にATM前にできる行列。そうした様子を見る度、これから成長していく国の勢いを感じます。日本の高度成長期やバブル期も同じようだったかは分かりませんが、擬似体験している気分になります。

国が成長していることは、会社業績が上がり、収入も上がっていくことが期待できます。

実戦で使いながら英語を磨くことができる

私はフィリピンの日本企業で働いていて、業務の約8割を英語で行っています。英語を使わなきゃない環境にいると、英語に『慣れ』ます。相手の言っていることが分かってきますし、自分の限られた英語力で自分の考えを相手に伝えることができるようになってきます。

英語ができるに越したことはありません。英語に自信がなければ、フィリピンで働く前に英語を学ぶべきだとも思います。それでも「学ぶ」のと「実践」はまた別です。仕事で使うことで、『使える』英語が身につくと思います。

フィリピン人の英語力は他のアジアの国々の人々と比較しても高いです。その点、働きながら言い回しや単語などを学べます。加えて、フィリピンには50分 1,500円以下、マンツーマンで学べる英会話スクールがたくさんあります。会社以外でも英語を磨くチャンスがあります。

参考>>フィリピン就職に必要な英語力は?海外で働いて3年の僕が説明します

違いを超えて信頼関係を築くことの喜び

同じ組織、同じプロジェクトで仕事をしていると、言葉と文化の壁を超えて、相手と分かり合える瞬間があります。こうした瞬間は、違いがあるからこそ、日本で働いていたときに感じたものよりも、ずっと喜びと充実感があります。

フィリピンの会社で日本人が働くことを、よく思っていない現地の人も当然います。海外で働く上で大事なのは、現地の文化や働き方、考え方を受け入れて、尊重することだと思います。

現地の文化や考え方に対する許容、リスペクトの姿勢は、言葉や文化の壁を超えて必ず伝わります。現地の人から信頼され、協力的になってくれますし、情報が入ってくるようになります。

参考>>フィリピン在住2年の僕がフィリピン移住をおすすめする10の理由

フィリピンで働くデメリットと困難

一方、フィリピンで働くことは、良いことばかりではありません。

フィリピンで働くデメリット、困難
・言葉と文化の壁
・年収が日本より下がることが多い
・孤独を感じることがある

1つずつ紹介していきます。

言葉と文化の壁

ぼくはこれまで、語学留学やオンライン英会話などで3,000時間以上、英語を勉強してきました。それでも、英語で伝えられることは、日本語の70%程度だと感じます。日々うまく伝えられず、もどかしく感じます。

言葉の壁とは別に文化の壁もあります。話して合意したと思っても、分かり合えてないことがあります。フィリピン人は日本人と同様、表立って対立することを避ける傾向があります。思っていても言わないことがよくあります。日本の本社、グループ会社へ頻繁に報告が必要であれば、フィリピン人社員と日本側の板挟みになり、辛い思いをすることもあります。

年収が下がる

私もフィリピンで就職して、日本で働いていたときより、年収で100〜150万円程度下がりました。駐在員であれば、日本で働くより収入は上がりますが、現地採用では、下がるケースが多いと思います。日本の会社のようにボーナスや残業代がしっかり出る企業も少ないです。

年収は下がりましたが、私の場合はフィリピンに来て自由に使えるお金と貯められるお金が増えました。これはフィリピンで、会社などの人付き合いが減ったこととフィリピンの物価が低いためです。

参考>>【公開】フィリピン現地採用 1か月の給料と生活費

孤独を感じることが多い

仕事よりも生活に関わることですが、海外で暮らすには、孤独を感じることが多いです。日本にいたときより、友人や家族と過ごす時間は減り、頻繁には会えなくなります。

一方で、自由な時間は日本にいるときより確実に増えます。趣味や副業でも打ち込めるものがあると良いと思います。

参考>>フィリピン移住のデメリットを挙げてみた | 失敗しないために知っておきたいこと

正解を選ぶよりも、選んだ選択を正解にする

フィリピンで働いていても、困難や当てどころのないイライラが募ることはあります。それでも、そうした困難やデメリットを大きく上回るメリットがあると感じます。フィリピンに来たことに全く後悔がありません。

日本で働いていたとき、朝起きて「会社に行きたくない」と思うことがほとんどでした。いわゆる「サザエさん症候群」「ブルーマンデー症候群」のような状態に陥っていました。かつて、仕事とは辛いものだと思っていた自分にとって、現在の環境は夢のようです。

フィリピンや海外で含めた海外で働くことが正解だと言う気はありません。自分にはフィリピンの生活、労働環境が適している、ということだと思います。

「人生100年時代」と言われますが、60歳まで1つの会社で勤め上げるような人生ではなくなりました。大きな決断には勇気が入りますが、色々と試してみることで、人生は面白くできると感じます。